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2020年10月30日公開の映画「罪の声」を早速見てきましたので、レビュー感想です。
小栗旬さんと星野源さんという人気実力派の俳優2人がタッグ組んだ映画・・・というだけでも見たくなる要素満載なのですが
実話のようで実話でない、でも未解決だったグリコ森永事件をがっつり模倣している事件を描いていて、こんな真相があったかもしれない・・・考えさせられるストーリーでした。
とにかくシンプルに超面白かったです!!!
そしてラストは号泣です。
たくさんの感想がありますが
・グリコ森永事件をリアルで見てた世代には感慨深い
・星野源の演技がすごい良かった
・最後の大どんでん返しに驚き!声を録音した犯人に鳥肌
・ラストの結末に涙!相棒で話題のあの女優の演技に注目
が大まかな感想です。
以降で、一部ネタバレとともに、感想をご紹介していきます。ネタバレが含まれているので閲覧注意です。
罪の声【映画】感想①グリコ森永事件そのまま?当時のリアルだった世代に刺さるストーリー
1984年に起こった「グリコ森永事件」。
社長が誘拐されたり、お菓子に せいさんソーダを入れたという脅迫文が来てお金を要求されたり、キツネ目の男が浮上して、モンタージュ写真が出回ったものの、見つからず・・・未解決のまま時効を迎えたって、モログリコ森永事件の内容なんですよね。
そしてグリコ森永事件も、子どもの声で現金の受け渡し場所を指定した脅迫状が。
当時小学生だったら私にとっても、連日ニュースで取り上げられ、学校でも話題になり、お菓子が怖くて食べれない・・・なんて事態に。
今でもよく覚えている事件です。
この映画の原作も同名小説なのですが
小説の発売当時、多くの映像関係者が映像化に手を挙げた話題作です。
「グリコ森永事件」の事件の名前を「ギン萬事件」に変え、当時未解決に終わってしまった、事件の真相を明らかにしていくストーリー。
どこがリアルでどこがフィクション??となってしまいそうな、リンクしまくりの内容でした。
そんな現実では、モヤモヤしたままだった「グリコ森永事件」に何か答えをもらった気分でした。
もちろん、真相は全く違うものだと思いますが、想像もできない真相が「グリコ森永事件」にも隠されているのかな?といろいろ考えさせられました。
ストーリーは、京都で、娘と妻と平凡な毎日を過ごしていたオーダースーツの店を営むテーラーの曽根俊也(星野源)が、ある日、家の収納にあった父親の遺品の中から、古いカセットテープを発見。好奇心から録音テーされたテープを聞こうとします。
そのテープを聞くと・・・自分の声で、なにやら、場所を説明する声が。「京都へ向かって、1号線を2キロ」。
そして一緒に入っていた、メモ帳には、英語で事件の内容が書いてあり、その中に「ギンマンジケン」の文字。
ネットで事件を調べ・・・当時の事件に使われた子供の声が、自分の声であることに気づき、ショックを受けます。
そして・・・いてもたってもいられなくなり、亡くなった父親の知人たちに、話を聞き、事件の真相に迫っていきます。
一方で、新聞記者の阿久津(小栗旬)は、上司から言われ、しぶしぶ、未解決事件の「ギン萬事件」を調べることに。
阿久津は、記者として取材を重ね、記者のコネクションを使って、「ギン萬事件」を調べていきます。
そんな同じ事件を違う理由で調べる曽根と阿久津がリンクし・・・2人で事件の真相にたどり着くストーリーでした。
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罪の声【映画】感想②星野源の演技がすごい良かった
もちろん、小栗旬さんの、最初はやる気のない、決して熱くないけれど、真面目な新聞記者役もすごい良かったのですが、なんといっても、事件の声に利用されてしまった曽根役を演じた星野源さんのキャスティングが素晴らしい。
曽根は、平凡で地味な人間で実直に生きている・・・。それって星野源さんだから、ぴったりくるキャラクターだなーと思いました。
そんな曽根が事件を調べ始めます。
時効になったとはいえ、凶悪犯罪である事件について、語るのを渋る人が多かったのですが、事件の重要な情報を持っていた橋本じゅんさん演じる小料理屋の板長の佐伯もその一人。
しかしどうしても事件のことを知りたい曽根は、佐伯にどうして事件のことを知りたいのか、その思いをぶつけます。
その時の演技が圧巻で・・・このシーンまでは、どうして曽根はここまで必死に事件を調べるのかな??となんとなく思っていたのですが、このシーンで、曽根が事件を追う理由がわかりました。
自分が知らぬうちに、事件に関わっていたことを知り、どうしてよいのかわからず、苦しんで、おかしくなりそうで、行動せずにはいられない曽根の気持ちが本当にうまく表現されていて、刺さる演技とシーンでした。
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罪の声【映画】感想③最後の大どんでん返しに驚き!声を録音した犯人に鳥肌
事件は星野源さん演じる曽根俊也(そねとしや)の父親の兄である曽根達雄(そねたつお)が大きく関わっていました。
俊也の祖父にあたる、達雄の父親が学生運動に巻き込まれ殺害され、当時勤めていた会社が父親を冷遇。このことから会社を恨んでいたのですが、この会社がギン萬事件のターゲットだったことがわかります。
そして曽根達雄が事件に関わっていたことを確信する、曽根。
母親にも当時のことを聞くと、ある日、曽根達雄に動物園に連れて行ってもらったことを聞きます。
そのタイミングで、曽根達雄が声を録音したのでは??と思う曽根。
そして事件を更に調べていくと、犯人グループは、元刑事の生島や、暴力団員など一癖も二癖もある複数人で構成されていたことがわかります。
その中でも事件を指揮していた存在だったのが、曽根達雄でした。
そして俊也は、自分以外に事件の声で利用された別の2人の子供ことが気になり調べ始めます。
その子供たちは、元刑事だった生島の娘の望(のぞみ)と息子聡一郎(そういちろう)。
しかし2人が最終的にどうなってしまったのか??わからない曽根。
そこで、小料理屋の板長の佐伯から曽根のことを聞いて、訪ねてきた阿久津(小栗旬)に、望たちが現在どこにいるのか?調べてもらう代わりに、自分の知っていることを話します。
そして、曽根と阿久津は、生島望と家族の壮絶な人生を知ることになります。
そして、ずっと曽根俊也の子供のころの声を録音したのは、叔父で事件を起こした曽根達雄だと思っていたのですが、別の人物だったことがわかります。
それは・・・なんと余命あとわずかの、曽根俊也の母親。
曽根の母親は、ある事件がきっかけで、父親が警察のせいで自殺に追い込まれたことがあり、権力を憎んでいたことから、学生運動にのめり込んでいた過去がありました。
その学生運動で出会ったのが、曽根達雄。しかし、その後、学生運動が下火になり、運動から足を洗い、俊也の父親と出会い結婚。俊也が生まれます。
俊也が生まれて数年後、夫の兄である達雄に初めて対面し驚きます。学生運動のことを知っている達雄から、夫に学生運動のことを話されては困ると焦った母親。
そんな母親に俊也の声を「ギン萬事件」に使いたいからと、録音するように頼まれる、母親。
そして俊也の声を録音してしまいます。その理由は、夫に学生運動のころをばらされて欲しくないだけでなく、父親を自殺に追い込んだ警察へお思いや、学生運動をしていた時の熱い思いがこみ上げてきたこともあったんです。
だからと言って、自分の息子の声を事件に使うために録音してしまうなんて。
真相を知った俊也は「(声を使われていることがわかった)辛かった」と気持をぶつけます。
びっくりしました(^^;同じ子供がいる母親として、感情移入できない、信じられい真相でした。
ちなみに、ラストでは、小栗旬さん演じる阿久津が、事件を主導していた曽根達雄に会いに、海外に行きます。
そして、子どもたちの人生をめちゃめちゃにしてしまったことを糾弾するんです。
そのシーンもすごい良かったですね。ちなみに曽根達雄役は、宇崎竜童さん。他にも演技派の大物俳優が多数出演するのですが、事件の黒幕役でラストに、宇崎竜童さんが登場したときも、ゾクっとしました。
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罪の声【映画】感想④ラストの結末に涙!相棒で話題のあの女優の演技に注目
ラストは・・・曽根と阿久津が、事件の声の主の1人である生島聡一郎を会うことになります。
ある事情で、母親と離れ離れになっていた、生島聡一郎でしたが、ラストでは、多くの人が死んだ??と思っていた母親がなんと生きていて、対面することができる終わり方。
実は、そこまでは、不幸すぎる生島一家の人生。
しかしラストで母親と聡一郎が再会できたことが、救いのラストでした。
ちなみに、声に利用された兄弟の母親役を演じていたのは、最近人気ドラマ「相棒」の新レギュラーとなったことが話題の篠原ゆき子さん。
なんと若かりし頃と、35年後のおそらく80歳代??くらいの両方を篠原ゆき子さんが演じていたんです。
そのおばあちゃんになった篠原ゆき子さんの演技が素晴らしく・・・。相棒では、実は演技が下手なのでは?と言われている篠原ゆき子さんの素晴らしい存在感を感じることができるのもこの映画の見どころの一つだと思います。
罪の声【映画】感想!声を録音した黒幕犯人と真相に鳥肌【ネタバレあり】まとめ
いろいろグダグダと感想を書いてしまいましたが、シンプルに超面白い映画です!
最初は別々に事件を調べている曽根と阿久津が途中でリンクし、良いコンビになっていく過程も面白かったです。
そしてラストは涙なくしては見られない内容で、かつ、エンディング主題歌のUru さんの『振り子』が、とどめを刺し、号泣と言う流れになっています(^^;
また見ていない人は、ネタバレを見た後でも十分楽しめるので、ぜひぜひご覧ください。
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